(公財)喝破道場

 喝 破 五 訓

よろこんで与える人間となろう

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命を大切にする人間となろう

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心静かに考える人間となろう

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使命に生きる人間となろう

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規律ある幸せ喜ぶ人間となろう

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喝破だより 2014年1月号

平成維新-ピンチの中にチャンスあり-

 

謹みまして平成22年元旦のお慶びを申し上げます。

 

-大燈記-

 2009年の国内は政治経済共に正に動乱の様相でした。
私どもが取り組んでおりました、ニート・引きこもりの自立支援事業「若者自立塾」は行政の事業仕分けにより一刀両断の元に「廃止」となりました。また財団・社団法人についても公益性の有無が第一義に問われて解散や基金の国庫回収が進められようとしています。
次のターゲットは福祉法人でありその次が宗教法人とも囁かれています。
 これからが宗教の、そして僧侶にとって真骨頂の2010年だと受け取っています。
本年は寅歳で、虎は勇猛果敢の代名詞です。俗に虎は百獣の王と謂われておりますが、機を見て敏なるが故に王位を保持して来ています。
 若者自立塾は事業仕分けにより廃止と決定しましたが、厚生労働省側からの「ではこの若者自立塾の機能を廃止することによって百数十万人(実数は300万人とも)と言われているニート・引きこもり者の将来にある生活保護の基金確保が出来るのか...」を聞いて確信めいたものを直感しました。
 行政による若者自立塾は廃止となっても社会はこの機能を必要としている、と言うことです。 世の需要に応えられる機能は評価され存続できるでしょう。
 喝破道場は本年で草創35年を迎えます。捨てられ放逐されていた醤油タルを頂いて改造した樽の庵からの出発が徐々として広がりに繋がって行ったのは、社会が必要としていた活動だったからでしょう。
 振り返れば草創期の昭和五〇年代初期は「登校拒否」と言う代名詞で社会問題となり、その半ばよりは「非行少年」と呼ばれる荒れた中高生が家庭や学校で取り沙汰されると共に、「登校拒否」から「不登校」と呼称が変わりました。
 何時の間にか当時の喝破道場は「四国の戸塚ヨットスクール」と渾名されていました。昭和末から平成に年号が変わるころから青少年たちの心身がガラス細工のように脆くなり、従来の叱咤激励型訓練では功を奏さない状況になっていました。
 当時の道場は常時25名~30名の青少年が今も変わらぬ5時起床・坐禅・朝課・玄米粥の朝食・日中の農作業...、と修行道場並みの生活を平気でこなしていましたのが嘘のようです。
 そのような折に不幸にも女子中学生が岩場より滑落死する事故があり、新聞・テレビ等のマスコミで大きく報道され、喝破道場閉鎖の危機に直面しましたが、これを機に社会福祉法人を設立し情緒障害児短期治療施設「若竹学園」の開園となりました。
 その後に県立だった児童養護施設「亀山学園」の移譲を受けて二施設の運営となりました。
 35年の軌跡は登校拒否→非行青少年→不登校→ニート・引きこもり、と常に社会の要請に真摯に答えつつの現在です。
 その間に様々な危機が到来しましたが、その危機の都度に喝破道場は大きく前進して来ていることが判ります。 危機こそ次なる発展の糸口に相違ありません。